【2025年 天皇賞(春)G1】考察

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過去10年の傾向・展開・ラップから導く

目次

天皇賞(春)とは

■天皇賞(春)
天皇賞(春)は、京都競馬場・芝3200メートルを舞台に古馬最高の栄誉を懸けて争われる、長い歴史と伝統を誇る競走である。

■天皇賞の前身
1905年(明治38年)の5月6日に横浜の日本レースクラブが、明治天皇から「菊花御紋付銀製花盛器」を下賜されたことにより創設した「エンペラーズカップ」が天皇賞の前身。翌1906年(明治39年)には東京競馬倶楽部にも御賞典が下賜され、その後、阪神、福島、札幌、函館、小倉の計7つの競馬倶楽部で「帝室御賞典競走」として行われるようになった。

■第1回
1936年(昭和11年)に「日本競馬会」が設立されて、翌1937年(昭和12年)に各競馬倶楽部が「日本競馬会」に統合されたのを機に、「帝室御賞典競走」は春が阪神、秋が東京と、東西で年2回開催される現在のスタイルとなり、同年の秋のレースが第1回の天皇賞とみなされている(東京競馬場・芝2600メートルで開催)。その後、第2回の1938年(昭和13年)春は阪神競馬場・芝2700メートルで、3歳以上の馬によって争われ、第3回の同年秋からは、「4歳以上、芝3200メートル」の競走条件となり、能力検定競走として非公開で行われた1944年(昭和19年)春まで「帝室御賞典競走」の名称で行われていた。

■戦争による中断と再開
1944年(昭和19年)秋から戦争の影響で中断されたが、戦後の1947年(昭和22年)春に「平和賞」の名前で復活したのち、同年秋から現在の「天皇賞」に改称され、春は京都競馬場、秋は東京競馬場で開催されることになった。

■競走条件の変遷
1981年(昭和56年)春に“勝抜制”が廃止されて、過去の優勝馬にも出走権が与えられるようになった。これまで、タマモクロス(1988年春・秋)、スーパークリーク(1989年秋、1990年春)をはじめ13頭が2回以上天皇賞を優勝している。

長年、「4歳以上、芝3200メートル」という条件で行われていた天皇賞であるが、1984年(昭和59年)の競馬番組の変革により、秋は距離を芝2000メートルに短縮し、さらに1987年(昭和62年)から秋の天皇賞には3歳馬が出走できるように条件が変更された。これにより、春は4歳以上のステイヤー日本一を決めるレース、秋は3歳以上の中距離ナンバー1決定戦と、その性格が明確に分けられた。

https://www.jra.go.jp/keiba/thisweek/2025/0504_1/race.html

京都・芝3200メートル(外回り)

外回りコースを1周半する長距離戦という大まかなレイアウトは芝3000メートルと同じだが、スタート地点が200メートルだけ2コーナー方向に寄せられる。そのぶん最初の3コーナーまで距離が延びて先行争いにはゆとりができるが、3コーナー付近の上り下りを丸々2回走ることになる。
長距離戦だけにどこかでペースが緩むのが通例。2周目の3コーナー過ぎの坂の下りからはラストスパートが始まって、ゴールまでの800メートルほどは各馬が全力を尽くしての攻防が続く。
直線は398.7メートル(Cコース使用時)で、平坦のため上がりは速くなりやすい。スタミナだけでなく切れ味も求められるのが京都の長距離戦の特徴だ。

https://www.jra.go.jp/keiba/thisweek/2025/0504_1/race.html

天皇賞(春)G1までの道

ステップレース

競走名格付施行競馬場施行距離
阪神大賞典GII阪神競馬場芝3000m
日経賞中山競馬場芝2500m

※1着になった馬に優先出走権
※地方競馬所属馬は、2着以内になった馬にも付与

その他、前哨戦等

日経新春杯(G2)|中山芝2200m/2025年1月19日

ダイヤモンドステークス(G3)|東京芝3400m/2025年2月22日

【天皇賞(春)】過去10年の傾向

※京都競馬場改修工事により、阪神競馬場での同レースは除外しています

集計期間:2015. 5. 3 ~ 2024. 4.28

調教師分類別集計

調教師分類着別度数勝率連対率複勝率単回値複回値
美浦2- 2- 1-28/336.1%12.1%15.2%1446
栗東6- 6- 7-78/976.2%12.4%19.6%2571

年齢別集計

年齢着別度数勝率連対率複勝率単回値複回値
2歳0- 0- 0- 0/ 0     
3歳0- 0- 0- 0/ 0     
4歳3- 1- 3- 26/ 339.1%12.1%21.2%3542
5歳3- 3- 0- 32/ 387.9%15.8%15.8%2638
6歳2- 3- 1- 22/ 287.1%17.9%21.4%2672
7歳0- 0- 4- 12/ 160.0%0.0%25.0%0133
8歳0- 1- 0- 12/ 130.0%7.7%7.7%0106

枠番別集計

枠番着別度数勝率連対率複勝率単回値複回値
1枠3- 0- 1- 9/1323.1%23.1%30.8%10392
2枠1- 1- 0-12/147.1%14.3%14.3%15107
3枠0- 2- 1-12/150.0%13.3%20.0%060
4枠0- 2- 3-11/160.0%12.5%31.3%0123
5枠0- 1- 0-15/160.0%6.3%6.3%020
6枠1- 1- 1-13/166.3%12.5%18.8%3760
7枠2- 1- 0-15/1811.1%16.7%16.7%3151
8枠1- 0- 2-19/224.5%4.5%13.6%929

脚質上り別集計

脚質上り着別度数勝率連対率複勝率単回値複回値
平地・逃げ1- 0- 0- 9/ 1010.0%10.0%10.0%4517
平地・先行4- 6- 4- 14/ 2814.3%35.7%50.0%43192
平地・中団2- 2- 4- 53/ 613.3%6.6%13.1%1342
平地・後方0- 0- 0- 29/ 290.0%0.0%0.0%00
平地・マクリ1- 0- 0- 0/ 1100.0%100.0%100.0%460260

ブリンカー他別集計

ブリンカー他着別度数勝率連対率複勝率単回値複回値
8- 7- 7- 87/1097.3%13.8%20.2%2658
セン0- 1- 1- 9/ 110.0%9.1%18.2%0181
牡・セン8- 8- 8- 96/1206.7%13.3%20.0%2470
0- 0- 0- 10/ 100.0%0.0%0.0%00

前走騎手別集計

前走騎手着別度数勝率連対率複勝率単回値複回値
◆同騎手6- 4- 4-58/728.3%13.9%19.4%3146
◆乗替り2- 4- 4-48/583.4%10.3%17.2%1186

前走クラス別集計

前走クラス着別度数勝率連対率複勝率単回値複回値
2勝0- 0- 0- 1/ 10.0%0.0%0.0%00
3勝0- 0- 0- 2/ 20.0%0.0%0.0%00
OPEN非L0- 0- 0- 4/ 40.0%0.0%0.0%00
OPEN(L)0- 0- 0- 0/ 0     
G30- 1- 0- 17/ 180.0%5.6%5.6%035
G26- 6- 7- 77/ 966.3%12.5%19.8%2672
G12- 1- 0- 5/ 825.0%37.5%37.5%5247

前走レース名別集計

前走レース名着別度数勝率連対率複勝率単回値複回値
阪神大賞G24- 4- 5-39/527.7%15.4%25.0%3488
大阪杯G11- 1- 0- 4/ 616.7%33.3%33.3%3641
産経大阪G21- 0- 0- 1/ 250.0%50.0%50.0%22585
アメリカG21- 0- 0- 1/ 250.0%50.0%50.0%14075
有馬記念G11- 0- 0- 0/ 1100.0%100.0%100.0%200130
日経賞G20- 1- 1-30/320.0%3.1%6.3%035
ダイヤモHG30- 1- 0-13/140.0%7.1%7.1%045
日経新春HG20- 1- 0- 0/ 10.0%100.0%100.0%0320
京都記念G20- 0- 1- 3/ 40.0%0.0%25.0%0157

種牡馬別集計

種牡馬着別度数勝率連対率複勝率単回値複回値
ディープインパクト3- 1- 1-18/2313.0%17.4%21.7%3937
ステイゴールド2- 1- 1- 6/1020.0%30.0%40.0%106191
ブラックタイド2- 0- 0- 0/ 2100.0%100.0%100.0%335140
リオンディーズ1- 0- 0- 0/ 1100.0%100.0%100.0%280140
ハーツクライ0- 4- 2-14/200.0%20.0%30.0%0158
キズナ0- 1- 1- 2/ 40.0%25.0%50.0%0215
エピファネイア0- 1- 0- 0/ 10.0%100.0%100.0%0250
オルフェーヴル0- 0- 1- 5/ 60.0%0.0%16.7%066
ディープスカイ0- 0- 1- 2/ 30.0%0.0%33.3%080
トーセンホマレボシ0- 0- 1- 0/ 10.0%0.0%100.0%0290
キングカメハメハ0- 0- 0-10/100.0%0.0%0.0%00

ステイヤー路線は、レース数も少なく、新世代の入れ替わりがなかなか起きにくいとされている。
その証拠に、種牡馬の入れ替わりがなかなか起きていないとも取れる。
各種傾向も、特徴がなかなか出にくい状況で、【1枠】は買い!というくらいかもしれない。

しかし、リピーターばかりを狙うことは妙味が薄い傾向もあるので、”初めてのこの路線で、タフな競馬が得意な馬”を探す方が面白い。

【天皇賞(春)】LAP構成から

天皇賞(春) 過去10年平均(実質8年)

基準タイムRPCI前平均3FPCI3※前平均3F※上がり3F前後3F差
3.14.8154.2936.8655.4936.9635.05-0.95

ステイヤー路線のよくあるパターンで、「位置取りが全て」のレースになりやすい。
スローの展開で、INをロスなく競馬し、中団より前目にいて、最後に差してくる馬が理想形。
また、逃げや番手競馬をした馬にとってもタフな展開になる場合が多い。(※キタサンブラックが唯一その競馬で連覇している)

似たようなRPCIの年

2023年/ジャスティンパレス(8-7-7-4):12.3 – 10.8 – 11.9 – 12.1 – 12.6 – 12.0 – 12.0 – 12.6 – 12.8 – 12.9 – 13.3 – 13.2 – 12.3 – 11.9 – 11.5 – 11.9

基準タイムRPCI前平均3FPCI3前平均3F※上がり3F前後3F差
3.16.055.1037.1155.7037.2135.20+0.30

先行組で1頭だけディープボンドが2着に粘り、上がり1位で差したジャスティンパレスが勝利。3着には、上がり2位で差してきたシルヴァーソニック。

2025年 天皇賞(春) 考察

ペース想定【55.17/ややスロー】

先行組で強い馬+タフでも上がり脚を使える馬を狙うのがセオリーか。

MS指数(総合指数)1位 ハヤテノフクノスケ 2位 ジャスティンパレス 3位 ブローザホーン
MSPF(期待値)1位 ハヤテノフクノスケ 2位 ブローザホーン 3位 マイネルエンペラー

1枠1番…アラタ
さすがに感も否めないが、枠としては優秀なので、押さえても良さそうな気はしてる。高齢だが、毎回差し展開じゃないと足りない=距離が足りない可能性もあるかもしれない。

2枠3番…ブローザホーン
復調の気配は感じられ、前年度の2着馬。指数でも評価されいるので、ここは持っておくべき。

3枠5番…サンライズアース
先行で強い競馬をしている4歳馬。人気するのであれば、やや危険な感じもしないでもない。

4枠6番…ヘデントール
サンライズアースに対して、こちらは差し脚を持っている4歳馬。やや出遅れ癖があるが、この路線+レーン騎手なら許容範囲内と思う。傾向的に、G3経由の馬は微妙なところも、こちらの方が押さえたい。

5枠8番…ショウナンラプンタ
4歳馬で末脚は持っているが…後方からの競馬。器用さが求められるコースで、その点はやや不安。3着以下想定が良いと思う。

6枠11番…マイネルエンペラー
近走好走続きだが、初の距離もこなす可能性はある。力関係でやや劣るが、こちらも押さえておいて良い。

7枠13番…ジャスティンパレス
昨年の勝ち馬。近走はやや足りない掲示板組。ディープインパクト産駒らしいと言えばそうだが、良くも悪くも調子を維持しやすい。ロス続きの今回で一発回答する可能性もあるが、オッズ次第か。

8枠14番…ビザンチンドリーム
前走、サウジのG2で勝利。脚質的に後方からの競馬となるが、こちらも展開待ちな気もする。

8枠15番…ハヤテノフクノスケ
指数が出てしまっているが、これは参照しているデータの影響もある。(クラスごとのレースの質を比較していない為)
G1においては、参考値にした方が良いと思ってはいるが…果たして。
※指数差はあまり大きくはないので、相手に持っていても良いかもしれない。

さて、印は悩ましいが、4歳馬 vs 古馬の一部の構図がイメージしやすい。

まずは、古馬からの選択は、③⑬、広げるなら①⑪

4歳馬の比較は、⑥>⑮⑧⑭>⑤(オッズ込みの考察)

枠組みとしては、「③⑥⑬⑮」「⑤⑧⑪⑭」「①」

よって…

◎ 6 ヘデントール
〇 13 ジャスティンパレス
▲ 15 ハヤテノフクノスケ
☆ 3 ブローザホーン
△ 1,5,8,11,14

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